こんにちは!弁護士の杉山です。
今回は「奨学金の返済がきついときの救済制度」というテーマで、奨学金について、また奨学金の返済に関することについて解説します。
この記事を最後まで見ると、奨学金の返済がつらいときの対処法や救済制度が分かり、奨学金の悩みが解決できます。
今まさに奨学金の返済で悩んでいる方はぜひ、最後までご覧ください。
まず奨学金にはどのような種類があるのか、次に、奨学金を返さないとどのようなことが起こるのか、そして最後に、奨学金の返済ができない時の対処法について解説していきます。
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奨学金とは

では、まず始めに奨学金にはそもそもどんな種類があるかについて解説しましょう。
そもそも奨学金とは大学や専門学校に進学する際に、その学費の一部または全てを支払うために支給されるお金のことで、大きく分けると次の2つの種類に分類ができます。
- 返済義務のない「給付型」
- 返済義務のある「貸与型」あるいは「貸付型」
そして「貸与型」には、さらに利息のあるタイプと利息のないタイプがあります。
給付型は文字通り給付なので、返済の義務はないのですが、「貸与型」の場合は、大学などを卒業した後に返済が必要になります。
また、利息の付くタイプでは、借りた少額金に利息も含めて返済をする必要があります。
ただ、利息がつくといっても一般的には年利0.5%~1.5%程度なので、銀行からの借り入れや、消費者金融、カードローンなどで借り入れる際の一般的な利率である、年14〜18%と比較すると圧倒的に低い金利ではあるとは言えます。
ただ、そうは言ってもそもそも返済について良く理解していなかったり、大学卒業後に無収入の期間ができてしまうなどして、返済が滞ってしまうというケースが、近年非常に増えています。
奨学金を返済しないとどうなるのか?

では奨学金を返済をしないとどんなことが起こるのでしょうか?時系列で解説しましょう。
まず、返済予定日に支払いを行われないと、翌日から遅延損害金または延滞金と呼ばれる金額が得が発生して、返済する金額に加算されます。
この遅延損害金は、年率10%くらいまでの割合で定められている場合が多いようです。この遅延損害金は、利息のようなものですが、返済が遅れた場合に発生するため、利息よりは高くなるのがふつうです。
返済が滞ると、返済金額にこうした遅延損害金が加算される一方で、借り入れ先から返済の催促を迫る連絡が来るようになります。
これは、電話や封書などで返済日を決めて振り込むようにという連絡です。
このような催促が来ても返済せず、3ヶ月が経過するといわゆるブラックリストに載るという状態になります。これは、個人信用情報機関のデータベースに事故情報が登録されることを意味します。
このデータベースは、金融機関が貸付けなどの審査をする際に利用します。
そこで、ブラックリストに載ったと言われる状態になると、新規で借入れをすることができなくなったり、新規でクレジットカードが作れなくなったり、というように生活に様々な影響が出るようになります。
さらに奨学金の返済をしないでいると、未返済の残金の一括請求が行われます。
これは毎月少しずつ返済していくのではなく、その時借りているお金全てを一度に返済しなくてはいけなくなるということです。
また、これぐらいのタイミングになると保証人にも返済を迫る連絡が行くようになります。そして、それでも返済に応じない場合は訴訟を起こされ、最悪のケースでは財産の差し押さえ等の処分が行われます。
差し押さえが行われると自分の持っている財産や給料の一部などが、強制的に返済に充てられるということになります。
奨学金が返せない時の対処法

ここまで、奨学金の返済が滞るとどんなことが起こるのかということを解説してきました。
では、もしなんらかの事情で奨学金の返済が難しくなってしまった場合はどのようにしたら良いのでしょうか?ここからは、奨学金の返済が難しくなった場合の対処法について解説していきたいと思います。
奨学金の返済が難しい場合は、まずは奨学金の制度があらかじめ設けている「返還期限猶予制度」や「減額返還制度」などの救済制度が利用できないかを検討してみましょう。
「返還期限猶予制度」は、返済について期限を予定より伸ばしてもらう制度です。
「減額返還制度」は月々の返済額を半分や3分の1に減らしてもらう制度のことです。
適用条件などは、個々の奨学金によって異なりますが、通常の借入れの場合とは異なり、奨学金の場合には、制度上このような救済制度が設けられていることが多いんです。
そこで、返済が苦しい場合は、自分が借りた奨学金について利用できる救済制度がないか調べてみることが、まず最初にすべきことと言えます。
また、返済が苦しくなる前に予め返済制度を「所得連動返還方式」にしておくというのも有効な手段です。所得連動方式とは、返済する人の所得に応じて返済額が決まるという仕組みです。
この制度を利用することで収入が少ない時期には返済額も少なく、収入が増えれば返済額も多くすることができます。転職による給料の減額などによって奨学金の返還が苦しくなった場合には、有効な手段と言えるでしょう。
以上説明してきた「返還期限猶予」や「減額返還」「所得連動返還方式」はそれぞれの奨学金にあらかじめ用意されている救済制度を利用するという方法でした。
これらの方法は、とても穏やかな方法で、最もオススメなものですが、ただ、それぞれの適用条件を満たしている必要があります。
では、このような救済制度などが使えない場合はどうしたら良いのでしょうか?
こういう場合は、いつも申し上げていることですが、法的な救済手段を利用すること、つまり「債務整理」を検討すべき時期に来ているといえるでしょう。
債務整理とは、借金に苦しんでいる人を救済するための法的な手段で、個人の多くが利用している方法としては、次の3つがあります。
- 利息のカットや支払いの猶予を直接交渉する「任意整理」
- 裁判所を通じて借金を最大5分の1にする「個人再生」
- 裁判所を通じて借金を0円にする「自己破産」
特に、奨学金だけでなく他の借金もあるという方は、他の借金をも含めて、借金額を減らすことができるため、もし今、借金の返済が苦しいという方はぜひ、弁護士に相談することをオススメします。
華鼎国際法律事務所でも、借金問題を含め、様々な法律問題について相談や弁護依頼を受け付けています。
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まとめ
今回は「奨学金の返済がきついときの救済制度」というテーマでお話してきました。
奨学金には大きく分けて返済の必要のない「給付型」利息のつかない「第1種」、利息がつく「第2種」の3つの種類がありました。
ただ、利息がつくといっても銀行や消費者金融で借り入れを行う場合の金利と比べるとかなり低く設定されていました。
そして、奨学金の返済が滞ると遅延損害金が発生したり、返済をせずに3ヶ月が経つとブラックリストに載ったり、また、最悪の場合は裁判を起こされ差し押さえが行われたりするのでした。
そこで、もし毎月の返還が難しい場合は、まずは奨学金制度が用意している救済制度を使うことがオススメでした。
しかし、そのような救済制度が利用できない場合や、あるいは、そのような救済制度だけでは対処が難しい状態にある場合には法的な救済手段である「債務整理」の利用を検討すべき時期と言えるため、早めに弁護士に相談することがオススメでした。
ここまで見てくださり本当にありがとうございます!
本記事の内容が、少しでもお役に立っていれば幸いです。



