【弁護士おすすめ】借金返済がキツイ時にすべき対処法を解説!

みなさんこんにちは、弁護士の杉山です。

みなさんの中には、いつの間にか借金が増えてしまい「完済の目途が立たなくてしんどい」「こんな状態だと、財産差押えとなってしまうのでは」と不安に思っている、という方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、今回は、借金返済が厳しい時にまずは最初にすべきことは何か

また、実際に返済ができず、借金滞納ということになるとどういうことになるか

さらには、借金返済が厳しい時でも、これはやってはいけないことと、逆に、借金返済が厳しい時に一番有効な対処法についてわかりやすく解説します。

借金問題を抱えて悩んでいるという方や、滞納はしていないけれども、完済の目途が立たず悩んでいるという方、

あるいは、自分に借金問題はないけれども、周囲に借金問題を抱えている家族や友人がいる、という方は、ぜひ参考にしてみてください。

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借金返済の対処法

借金返済がきついと感じたら、最初にすべきことは、現状把握です。

つまり、現在の自分の借金と返済の状態を把握する、ということです。

どんな問題でも、まずは、その問題を惹き起こしている現在の状況がわかっていなければ、

対策を立てようがありません。

その際、借金問題の場合に着目すべきポイントは以下の3つです。

  1. 返済能力を超えた金額を借りてないかどうか?
  2. 毎月いくら利息が発生しているか?
  3. すでに遅れ遅れになっている支払いはないか?

以上です。順番に解説していきます。

1.返済能力を超えた金額を借りてないかどうか?

まず、1つ目の、返済能力を超えた金額を借入れていないか、という点です。

これを知るための最も簡単な方法は、ここ数か月間の借金総額を見て、借金の総額が増えているのか、減っているのかを確認することです。

この段階で、借金の総額が徐々に減っているなら、借入金額は、返済能力を超えていないと判断できます。

これに対して、借金の総額が徐々に増えているということであれば、どういう理由で増えているのか、ということを調査する必要があります。

これは、ここ数か月で、どういうお金の使い方をしたために借金が増えたのかを調査してみるということです。

借金の総額が増えているということは、毎月の返済額よりも、毎月の借入額やクレジットカードの利用料金などのほうが多いことを意味します。

すなわち、問題なのは、借入金やクレジットカードの利用料金は、いったい何のための支払いなのか、ということです。

これが、旅行したときの出費、家電を購入した、結婚式のお祝い金を包んだなど、突発的な事情による出費であれば、それは毎月あることではありません。

したがって、突発的な事情がなければ、これ以上借金総額は増えない可能性が高いため、まだ、返済能力の範囲内の借金額である可能性はあります。

そして、自分の収入から毎月の借金返済額を引いた残りで、毎日の生活を送ることができていれば、贅沢をしない生活に変えることで、徐々に借金を減らせられます。

しかし、ふつうに生活しているだけなのに、毎月、借金の総額が増えてしまっている場合は問題です。

この場合は、毎月の収入では、借金の返済をすると生活費が不足するため、その不足分を、新たな借金をすることで埋め合わせながら生活することになります。

このような状態を、一般に「自転車操業」と言います。これは、新たな借金ができなくなると、生活が破綻してしまうため、この状態を、止まったら倒れてしまう自転車にたとえて、そう呼ばれています。

そして、この自転車操業の状態に陥っている場合は、そのままの状態を続けると、いずれ生活は破綻することになります。

なぜなら、この状態では、借金は徐々に増え、借入れのできる上限に達してしまい、新たな借入れができなくなる日が来るからです。

そこで、まずは、自分がこのような「自転車操業」の状態にあるのかを確認することが大切です。

2.毎月いくら利息が発生しているか?

次に、毎月どれくらいの利息が発生しているかの確認です

これを確認するには、まずは、毎月の返済額の内訳を見る必要があります。

すると、毎月支払っている支払い額のうち、いくらが元本に対する支払いで、いくらが利息に対する支払いなのか、ということがわかります。

そして、これがわかったら、次に、簡単なシミュレーションをしてみます。

まず、毎月、元本を分割で返済するだけなら、収入の範囲内で生活できるかどうかを計算してみます。

もし、このシミュレーションの結果、元本の返済だけなら毎月生活ができるということであれば、自転車操業になってしまっている原因は、利息が高いことにあるということが分ります

実際、クレジットカードの利用手数料の場合、年15%くらいは普通であるため、これは、月利にすると月1.25%で、例えば、100万円の利用料金があると、利息だけで月1万2500円かかってくるということになります。

そこで、このような利息が上乗せされず、毎月元本の支払いだけであれば、新たな借金をしなくてもやっていけるのかどうか、ということです。

そして、元本だけの支払いならばやっていけるということであれば、どうやって利息を減らすかということが課題となり、金利の安い借金への借り換えなども解決策の選択肢に入ってきます。

これに対して、仮に、元本の支払いだけをするシミュレーションをしても、毎月の返済をした残額だけでは、生活費が足りなければ、そもそも、借金の額が多すぎるのだということになります。

そして、この場合は、借金の総額を60で割った金額を計算してみて、その金額なら、毎月、収入の範囲内で、返済してゆくことができるのかどうかをシミュレーションしてみます。

そして、もし借金の総額を60で割った金額ならば、毎月の収入の範囲内で返済できるなら、「任意整理」という方法で解決できる可能性があります。

この場合、なぜ60という数字で割るかというと、元本を5年間の分割払いにしてもらった場合は、60回払いになるからです。

任意整理は、将来利息のカットや長期の分割払いを認めてもらうことで借金問題を解決する方法です。しかし多くの金融機関の場合、5年くらいまでの分割払いであれば認めてもらえる場合があるからです。

これに対して、仮に60回の分割払いにしてもらったとしても、毎月の収入の範囲内で返済することができないという場合であれば、何らかの形で元本を減額してもらわなければ、返済は難しいということになります。

したがって、任意整理ではなく、個人再生や自己破産が解決のために必要になってきます。

2つ目のポイントを把握することで、このように解決へ向けての方向性を判断することができます。

3.すでに遅れ遅れになっている支払いはないか?

3つ目のポイントは、現時点で、すでに遅れ遅れになっている支払いはないか、です。

このポイントを把握することがなぜ重要かと言うと、多くの金融機関においては、借金の分割金の返済が一度遅れても大きな問題とはなりません。

しかし、2度遅れると大きな問題となります。大きな問題というのは、毎月の分割金の返済ではなく、残額の「一括払い」を求めてくる可能性が出てくるからです。

そして、残額を一括払いされる状態になると、どんな展開になるかは、次に説明しましょう。

借金返済ができないとどうなる?

多くの方は、借入金の返済やクレジットカードの利用料金などを毎月分割して支払っているでしょうが、その分割金の支払いをせず、滞納という状態になってしまうと、実際、どんなことが起こるでしょうか?

まずは、電話や書面での支払いの催促が来ます。このような支払いの催促は、この時点では、まだ、分割金を支払ってくださいという内容です。

しかし、すでに述べたように、分割金の支払いを2回分怠ると、金融機関の側の対応が大きく変わってきます

1回の滞納であれば、引落口座に入金しておくのを忘れたということもあるでしょう。しかし、2回も支払わないということであれば、金融機関としても、これはふつうではないと考えるからです。

実際、契約書やクレジットカードの利用規約などでも、債務者が分割金の支払いを2回分怠った場合は、金融機関側は、債務者の期限の利益を失わせることができ、残額を一括請求できる、とされているのがふつうです。

「期限の利益」というのは、その時点で借りている借金を一括ではなく、分割して支払うことができるという債務者の利益のことを言います。

しかし、この一括請求される金額の全額に、完済まで、通常の利息よりも利率の高い、遅延損害金という金額が付加されて請求されることになります。

では、このような一括請求を無視しているとどうなるでしょうか。次に金融機関のとる手段は、民事訴訟を提起して、判決を受けるということです。

そして、勝訴判決が確定すると、金融機関は、債務者の財産を差し押さえます。この場合、預金や給料の一部が差し押さえられるのが普通です。

なお、この点について、もう少し詳しく知りたいという方は、

給料が差し押さえられた場合の対処法を徹底解説!」という記事をご覧ください。

借金返済がキツくてもやってはいけない3つのこと

次に、借金の返済がキツい場合でも、これはやってはいけない、ということをお話ししましょう。それは以下の3つです。

  • 新たに他の金融機関から借りる
  • クレジットカードで商品を購入し、それを現金化して借金の返済や生活費などに充てる
  • 闇金から借りる

それぞれ詳しく解説していきます。

新たに他の金融機関から借りる

まず1つ目は、借金の返済のために、新たに他の金融機関から借りることです。

そして、こうした借りて返してということを繰り返すのが、まさに、すでに説明した「自転車操業」というものです。

もちろん、これをやる人は、借金滞納という状態になるのが怖くてこれをやるわけですが、これは、一時しのぎで、根本的な解決にはなりません。

そして、これをしていると、借金の額はどんどん膨れ上がってしまうため、借金問題の解決は、だんだんと大変になります。

つまり、滞納を回避するためにこれをしたい、と思った場合は、その時点で、後で述べるような解決策を採ることを検討すべきです。

また、このような「自転車操業」は、気づかないうちにしてしまっているということもあります。

特に、リボ払いの場合には、毎月の返済額が一定なため、借金の額が毎月増えているのか減っているのか解らないという状態になりがちです。

したがって、まずは自分の現状を把握して、気づかないうちに「自転車操業」になっていないかを確認することが大切です。

クレジットカードで商品を購入し、それを現金化して借金の返済や生活費などに充てる

返済がキツくてもしてはいけないことの2つ目は、クレジットカードで商品を購入し、それを現金化して借金の返済や生活費などに充てることです。

借金の総額がある程度のところまで行くと、貸金業者などからの借入れはできなくなってしまいます。

そこで、そうして追い詰められた債務者が、現金を手にするための手段として行うのが、これです。

しかし、これは、絶対にやってはいけません。

なぜなら、最終的に自己破産によって借金問題を解決しようと思ったときに、これをやっていた事実は、問題になるからです。

闇金から借りる

返済がキツくてもやってはいけないことの3つ目は、闇金から借りることです。

借金の総額がかなりの額になり、債務者がもはや通常の貸金業者から借入れることができなくなった場合に近寄ってきて、甘い言葉を掛け、法外な利率でお金を貸す、というのが闇金です。

闇金は、貸金業の登録を受けていない違法な貸金業者ですが、彼らは、法規制を無視した年利1000%を超えるような超高金利で貸し付けるため、そんな利息はすぐに支払えなくなります。

しかも、闇金は、そうした超高金利を取立てる手段として、債務者のさまざまなリスクを握り、嫌がらせをしてきます。

家族や会社などに迷惑がかかるだけでなく、面目のない恥ずかしい思いをすることにもなります。

どんなに苦しくても、闇金からお金を借りることだけは、絶対に止めましょう。

借金返済の最も有効な対処法とは?

では、借金の返済がキツいときの有効な対処法は何でしょうか?

まず、毎月の返済がキツいとは言っても、その原因が、現在借りている借金の金利が高いことであれば、

金利の安い金融機関からの借入れに切り替え、現在の借金をすべて処理してしまう、という方法もあります。

また、家族が支援してくれるのであれば、家族からお金を借りて、現在の金利の高い借金を完済し、その後、家族に対してその借金を返済するという方法もあります。

しかし、すべての人がそのような環境にめぐまれているわけではないでしょう。

このような場合であっても、だれもが利用できる解決方法が「債務整理」です。債務整理は、借金問題を解決するための、いくつかの法的な方法をいいます。

個人がよく利用しているものには、任意整理、個人再生、自己破産の3つがあります。

任意整理は、債権者と交渉し、債権者に将来利息のカットや長期の分割払いといった支払い条件の変更を認めてもらうことで、借金問題を解決する方法です。

もちろん、債権者との交渉は、自分自身でする必要はなく、弁護士に委任すれば、弁護士が代わりにやってくれます。

そして、最初に述べたとおり、自分の現状を把握した結果、元本のみて、かつ、60回の分割にしてもらえれば、自分の収入の範囲内で支払ってゆけるという人であれば、この任意整理という方法によって解決することが可能です。

任意整理は、裁判所を通さない最も簡易な方法で、借金問題に悩んでいる最も多くの債務者に利用されています。

これに対して、個人再生と自己破産は、裁判所に申立てて行う方法です。もはや元本だけを長期分割しても支払うことができないという状況であれば、これらの方法によって借金問題を解決することになります。

個人再生の場合は、最大では、元本を5分の1にまで減らすことができます

また、自己破産の場合は、借金を支払う責任から免除され、借金は事実上ゼロ円となります。

ただ、いずれの場合も、常に可能、絶対に可能というものではなく、法律に定められた所定の要件を充たさない場合には、このような結果が得られないこともあるため、その点は注意が必要です。

なお、この点についても、「債務整理がおすすめ!合法的に借金から逃れる方法」という記事で詳しく解説しているため、興味のある方は、ぜひご覧ください。

まとめ

借金返済がきついなぁと感じたら、まず、最初にすべきことは、現状の把握でした。

また、借金の返済ができないとどうなるのか、返済がキツくてもやってはいけないことについて解説しました。

そして、借金の返済がキツくなった場合の最も有効な対処法として、債務整理という方法があり、債務整理にも「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つがあることをご紹介しました。

債務整理のそれぞれの特徴についてよく理解し、最適な方法を選ぶようにしましょう!

本記事の内容が、少しでもお役に立っていれば幸いです。

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